2020.10.02 - 2020.10.22
半澤 友美
この度、MARUEIDO JAPANでは半澤友美「Note」を開催いたします。
半澤友美は、紙の成り立ちに着目し独自の造形作品を創り出しています。植物繊維の絡まりからなる紙は、その原料を幾重にも重ねると強固な物体となります。半澤は日本の紙漉( かみすき )の技法を応用し立体作品を制作してきました。昨年、箱根のポーラ美術館アトリウムギャラリーでの大掛かりなインスタレーション「The Histories of the Self 」では、会場に何百枚の連作を展示し大変注目を集めました。その展示でも見られたように、半澤は紙と自己に向き合い続け、その都度自己を顧みる記録として、まるでノートを取るかのように制作を続けています。
今展覧会タイトルにもなった「Note」のシリーズは、金網に幾重にも紙の繊維を絡ませ積み重ねられた作品です。金網の人を寄せつけない金属的な強さと、紙の柔らかさを同時に併せ持っています。 時間と記録が集積された作品たちは、会場で佇み現代の碑のように見た者に何かを問い掛けて来ます。是非この機会に会場で体感していただければ、嬉しく存じます。