2020.01.10 - 02.01
増田将大
MARUEIDO JAPANは、この度「TIME TO CONVERGE」増田将大個展を開催いたします。
本展ではこれまでの空間を対象物としたものではなく、絵画の『フレーム』をモチーフにした新作を展開させます。
是非ご高覧賜りますよう、何卒よろしくお願い申しあげます。
ーStatementー
私の作品は、空間を撮影しプロジェクターで投影することで一瞬を何層も重ね合わせてイメージをつくり出しています。
例えば風景を撮影し、その画像を同じ場所にプロジェクターで投影し、再び同じ視点で撮影する、この行程を何度も繰り返し行います。そうして生まれた画像を、シルクスクリーンと絵の具を用いてキャンバスの上に刷り重ねていきます。
撮影とプロジェクションによって「現在の風景」に「わずかに過去の風景」が幾重にも重なっていきます。
現在の実像が、次の瞬間には、幾重もの過去の一つとなっていくのです。我々が生きるこの時間は“映画フィルムの連続するコマ”のような刹那の重なりで出来ていると私は考えます。
本展ではこれまでの空間をモチーフとしたものではなく、絵画の額縁『フレーム』をモチーフに制作を行いました。
元々絵画はイメージや時間を切り取る窓であり、額縁はそのイメージや時間を縁取る物です。
額の中の絵画が入れ替われば、縁取られるイメージと時間も切り替わります。
額の中に物質としてはそれらが残っていないにも関わらず、縁取られたであろうイメージや縁取った事実は堆積していき、そこには無数の時間が収束しているように思うのです。
増田将大